One Step Closer to Global Ban on Nuke Tests - JAPANESE

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|軍縮|核実験禁止にまた一歩近づく

【ベルリンIDN=エヴァ・ウェイラー】

いくつかのハードルをまだ乗り越える必要があるものの、世界がまた、すべての核爆発を世界中どこでも、誰によるものであっても禁止する世界的な条約の発効へとまた一歩近づいた。包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)準備委員会は、9月20日、ギニアが155番目のCTBT批准国になったことを発表した。

西アフリカにあるギニアは貧しい国ではあるが、ボーキサイトの埋蔵量が世界の25%以上を占めるなど、天然資源が豊かである。人口は約1000万人で、ダイヤモンドや金、その他の金属も産出する。

水力発電の潜在力も高い。ボーキサイトとアルミナ(アルミニウムの天然または合成の酸化物)が現在の唯一の主要輸出産品である。また他の産業には、ビールやジュース、ソフトドリンクの加工工場、タバコなどがあり、農業人口が、国の労働力の8割を占める。フランスによる植民時代及び独立初期においては、バナナ、パイナップル、コーヒー、ピーナッツ、ヤシ油が主要輸出産品であった。

CTBTOのティボール・トート事務局長は、「核実験禁止に向けたアフリカの貢献を一層強化し、世界の他の国々にとっても強力な導きの光になる」として、ギニアの批准を歓迎した。

この発言の背景には、アフリカ非核兵器地帯(ANWFZ)が、2009年7月15日、ペリンダバ条約発効によって創設されたことがある。この条約の名は、南アフリカ原子力公社が運営していた核研究センターのあった場所にちなんでいる。ここは、南アフリカ共和国が1970年代に核兵器を開発・製造し、その後貯蔵していた場所である。プレトリアの西33kmのところにある。

ウィーンに本拠を置くCTBTOは、「核実験への扉を閉めろ!」というキャンペーンを始めている。その趣旨は次のようなものである。「今日、1950年代、60年代、70年代、80年代と、つねに核兵器が爆発していた時代があったことは想像もつきません。しかし、これまでに世界で2000発以上の核爆弾が実験で使われ、土地や空気、さまざまな場所の人々を汚染しました。」

「1996年、包括的核実験禁止条約がこの狂気に待ったをかけました。しかし、世界のすべての国々が条約を支持しない限り、さらなる核実験とあらたな核軍拡競争の脅威が世界を覆い続けることになるのです。」

CTBTOによれば、CTBTへの加盟は普遍的なものであり、これまでに182ヶ国が署名、ギニアを含んだ155ヶ国が批准している。アフリカでは、署名していないのがモーリシャスとソマリアの2ヶ国、批准していないのがアンゴラ、チャド、コモロ、コンゴ共和国、エジプト、赤道ギニア、ガンビア、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ、スワジランド、ジンバブエの11ヶ国である。

「このなかで、エジプトによる批准は条約発効の条件になっている。他に、中国、朝鮮民主主義人民共和国、インド、インドネシア、イラン、イスラエル、パキスタン、米国という8つの核技術保有国の批准が条約発効の必須条件である」とCTBTOは述べている。

「核実験が探知されず行われることのないよう、国際監視制度(IMS)が構築されている。現在、85ヶ国に280施設があり、うち、アフリカには22ヶ国に30施設がある。IMSによって集められたデータは、地震観測、津波警報、原子力事故による放射能拡散レベルの追跡などの災害対策にも応用できる。」1999年には、認証されたIMS観測所は世界のどこにもなかった。

アフリカ非核兵器地帯

ANWFZには、アフリカ大陸の領域と、アフリカ連合(AU)の加盟国である島嶼国家、AUの前身であるアフリカ統一機構(OAU)の決議によってアフリカの一部だとみなされたすべての島が含まれている。「領域」とは、領土、内水、領海、群島水域、それらの上空に、海底とその地下を意味する。

アフリカ非核兵器地帯は、アフリカ大陸の全部と、次の諸島を含んでいる―アガレガ島、バサス・ダ・インディア、カナリー諸島、カポベルデ、カルガドス・カラホス礁、チャゴス諸島(ディエゴ・ガルシア)、コモロ諸島、ヨーロッパ島、フアン・デ・ノヴァ島、マダガスカル、モーリシャス、マヨット島、プリンス・エドワード&マリオン島、サントメプリンシペ、レユニオン島、ロドリゲス島、セイシェル、トロメリン島、ザンジバル、ペンバ諸島。

しかし、このリストには、南部のアンゴラから1900kmのセントヘレナ諸島、その付属であるアセンシオン島とトリスタン・ダ・クーニャ島、カポタウンから南西に2500kmのブーベ島、マダガスカルから南に2350kmのクローゼー諸島、ケルゲレン諸島、アムステルダム島、サンポール島は含まれていない。

アフリカ非核兵器地帯条約は、条約加盟国の領域内において核爆発装置を研究・開発・製造・貯蔵・取得・実験・保有・管理・配備すること、および、アフリカ地域において放射性廃棄物を投棄することを禁じている。

条約はまた、地帯内の核施設に対するいかなる攻撃も禁止し、平和目的だけに使われる核物質・施設・機器の物理的防護の基準を最高レベルにまで高めるよう加盟国に要請している。

非核アフリカの追求は、OAUが、1964年7月にカイロで開かれた初めてのサミットにおいて、アフリカの非核化を図る条約を目指すと公式に表明したことが始まりだった。

CTBTは、2011年8月29日、カザフスタンのセミパラチンスクで核兵器実験場が閉鎖されてから20年目を迎えた。1991年にこの日が選ばれたのは、旧ソ連が1949年に初めて核実験を行ったのがこの日だったからである。

1945年から、CTBTが署名開放される1996年まで、2000回以上の核実験が行われた。実験のほとんどは米国とソ連によって、一部はイギリス、フランス、中国によって行われた。1996年以降は、インド、パキスタン、朝鮮民主主義人民共和国の3ヶ国も核実験を行ってきた。

CTBT発効の重要性は、2010年5月の核不拡散条約(NPT)運用検討会議でも再確認され、その行動計画の中に含まれている。国連の潘基文事務総長は、CTBTによる検証体制について、「この検証体制は、国際協力のための価値ある道具であることを証明してきました。私は、今後もCTBTが、独立的で信頼がありコストを抑えた検証を行い、それによって条約違反を抑止する方法を提供していくと確信しています。」と語った。(09.20.2011) IPS Japan/IDN-InDepthNews

 

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